ヴィーガン(ビーガン)は老化が早いって本当?原因や対策方法は?

野菜とフルーツがテーブルに乗っている 健康食

ヴィーガン(ビーガン)は完全菜食主義と言われ、植物性の食品を厳格に守って摂取する人を指します。

植物性の食品を取っていれば健康的というイメージが強くありますが、一方でヴィーガン(ビーガン)は老化が早い・老けると言われているのは本当でしょうか。

この記事では、ヴィーガン(ビーガン)と老化の関係についてまとめてありますので、ぜひ参考にしてください。

老化の原因とヴィーガン(ビーガン)

糖化

もともと老化や老ける原因となるのは、『糖化』です。

これは血液中の余分な糖とタンパク質や脂質が体内でくっついて、AGEs(終末糖化産物・後期糖化生成物)という物質が作られる現象を指します。

『糖化』が進むとAGEsが増えて、シワやシミ・たるみなどの肌の老化を加速させます。

食べ物から吸収された糖は血液によって全身に運ばれエネルギーになりますが、血液の中に糖分が必要以上にあると、体内にあるタンパク質や脂質と結びついて『糖化』が起こり、AGEsができてしまいます。

食べ物を焼いた時に茶色く焼き色がつくのも『糖化』で、同じことが体内で起こっていることになります。

このため体内の『糖化』は、体の焦げとも呼ばれています。

焦げと同じようにAGEsは褐色で硬く、皮膚の角質層に蓄積することで老けて見えてしまいます。

AGEsは肌が衰えることによる見た目の老化だけではなく、糖尿病やその合併症を引き起こす原因にもなります。

ヴィーガン(ビーガン)は老けやすい?

体の『糖化』によって、皮膚の老化が促進され、見た目が老けて見えてしまう原因は分かりました。

しかし、ヴィーガン(ビーガン)だからと言って、老化が早くなるという根拠はありません。

ただし、ヴィーガン(ビーガン)の食事は摂取できる食品が限られているため、必要以上に糖分を取ってしまう場合があります。

ヴィーガン(ビーガン)の食事では、米・小麦粉・砂糖などの高GI値の食品を多くとってしまい、血糖値が上がりやすくなります。

摂り過ぎた糖は体の中で『糖化』されてしまいますので、高GI値の食品を多用しないことが大切です。

GI値は血糖値の上がりやすさを現した数値で、高GI値の食品は糖質を多く含み食物繊維が少なく、糖質が吸収されやすく血糖値も急激に上がりやすくなります。

ヴィーガン(ビーガン)の食事では、低GI値の食品をバランスよく組み合わせる必要があります。

  • 高GI値の食品(70以上):米、パン、うどん、イモ類、砂糖を使ったお菓子
  • 低GI値の食品(55以下):玄米、そば、野菜、海藻、きのこ、豆類

予防方法

低GI値の食品を摂る

食後は血糖値が上昇しますが、ゆるやかにするために工夫をして食事を摂ります。

低GI値の食品、野菜やきのこ・豆類などを積極的に取り入れましょう。

水溶性食物繊維を先に食べる

食事の時に、海藻・豆類・根菜など水溶性食物繊維をたくさん含んでいる食品から食べる、ベジファーストを取り入れましょう。

水溶性食物繊維は、腸の中をゆっくり通過していきます。

最初に水溶性食物繊維を食べることによって、食事の糖質の吸収を遅らせ、血糖値の上昇をゆるやかにすることができます。

その他の栄養素もバランスよく

タンパク質

タンパク質が不足すると、体の機能に不調をきたしたり免疫機能やホルモンバランスが崩れたりします。

人間の体のほとんどはタンパク質でできており、筋肉・細胞・臓器・髪の毛などの原料になっています。

筋肉や細胞などが健康でなければ、見た目も老けて見えてしまいます。

ヴィーガン(ビーガン)に限らず菜食主義者の場合は、タンパク質が不足しがちです。

大豆などの豆類、キヌアなどの穀類、ナッツ、チアシードなどの種類に多く含まれます。

特に大豆は、アミノ酸スコア100で必須アミノ酸が全て含まれ、消化吸収率も高い食品です。

脂質

脂質は、体を構成している細胞の周りを囲む細胞膜の構成成分です。

食事から脂質の摂取量が減ってしまうと、健康的な細胞の合成ができず体調不良などの不調を引き起こします。

良質な脂質を摂ることは、ヴィーガン(ビーガン)の食事にとって重要です。

ナッツには良質な脂質が含まれていますので、料理やおやつに積極的に取り入れましょう。

ビタミンB12

ビタミンB12は、正常な赤血球を作る役割や脳の機能を正常に保つ働きがあります。

体中に栄養素を運ぶ血液が健康でなければ、体調も悪くなってしまいます。

植物性の食品にはほとんど含まれていないため、ヴィーガン(ビーガン)の食事では、サプリメントかニュートリショナルイーストで補う必要があります。

まとめ

ヴィーガン(ビーガン)は老化が早い・老けやすいというのは、根拠のある説ではありません。

ただし、肉や魚など動物性の食品に含まれる栄養素が少なかったりするため、糖化やその他の栄養素が不足しがちであることも分かります。

食べている食品の栄養素を意識したり、糖分が過剰に摂取していないかをしっかり見極めることが大切です。

健康や環境のためにヴィーガン(ビーガン)になる人が多い中、逆に老化して老けて見えるとなると本末転倒です。

バランスの良い食事と栄養素の摂り方をしていれば、若さを保つことができますね。

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